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展覧会の見どころ

 この企画では、アーティスト一人一人の「HERE」についての作品を集め、展示をすることで、キュレーターを含めたメンバー全員の「現在地」を表現することをテーマとしています。この企画における「HERE」とは、アーティストの「故郷」、今の自分が影響を受けた「原点」、または自分の「現在地」のことをさします。
 「HERE」は時間と共に堆積し、新たな「現在地」へと導きます。その意味で、「現在地」は「HERE」の集合体であるということができるのではないでしょうか。
 このことを踏まえ、メンバー全員の「HERE」を本企画で集積し、「現在地」を表現することで、これからの活動の新たな「原点」とすることをめざします。

※新型コロナウイルス感染対策を徹底したうえ、ご来廊ください。

河崎伊吹、大野瑠菜、菊地晴、永田一樹、原田茉琳

展覧会内容

【作家】
大野瑠菜(愛知県立芸術大美術学部美術科油画専攻在籍)
菊地晴(東京藝術大学美術学部先端芸術表現科在籍)
永田一樹(慶應義塾大学環境情報学部在籍)
原田茉琳(東京藝術大学美術学部先端芸術表現科在籍)

【キュレーター】河崎伊吹(千葉大学文学部人文学科在籍)

【作家紹介】
 今回参加するアーティスト、大野瑠菜、菊地晴、永田一樹、原田茉琳は、それぞれ様々な方向で「HERE」を探求してきました。
 大野瑠菜は、故郷岐阜の川を原点とし、一貫して自分が絵を描くことについて思考してきたアーティストです。また、絵画という静止した場面を切り取るメディウムの中で、有機的な動きの連鎖を描くことで、自分と世界とのシンクロを目指し、自らが見たこと、感じたものについて深い思考を続けてきました。
 菊地晴は、現代社会における諸問題に敏感に反応し、それらをアートの文脈に落とし込むことで作品を制作してきました。また、それらの作品は社会の諸問題のより鮮烈な可視化を目指しつつ、自らの生活にも深く立脚しています。これは、社会における自らの立ち位置を表明し、発信することにほかなりません。このようなことから、菊地は自らの社会のなかでの現在地について探求してきたアーティストと言えるでしょう。
 永田一樹は、写真を通して自身を思想史の中に位置づけてきたアーティストです。永田は、写真を撮るという行為や写真によって切り取られた世界、写真に写っているモチーフなどに、様々な思考を巡らせます。それは、永田の確かなリサーチに裏付けられたものであり、その意味で永田は自らを大きな歴史という時間の流れの中での現在地を探求しているアーティストだと言えます。
 原田茉琳は、自身の経験をもとに、自己の内面の原風景となるようなものを作品として制作してきました。それは自身の歴史の源流をより深く探求することで、自らの現在に至る背景を理解し、表現する作業に違いありません。この意味で、原田は自己の内面世界を探求し、自身の現実における現在地までの道のりを示すアーティストと言えます。

【作品メディア】絵画、映像、写真、立体

基本情報/アクセス

展覧会名
HERE
会期
2021/10/28(Thu)〜11/3(Wed)
会場
Liamgallery
住所
〒150-0045 東京都渋谷区神泉町ウェルズ渋谷101
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