
- ギャラリーカフェ ふく かど店 | 鳥取県
WASHI WASHI
- 2022/2/3(Thu)〜3/27(Sun) 終了
鳥取で昔から作られ続けている、因州和紙という素材を取り上げ、和紙をもちいた作品と3人の作家をご紹介します。
鳥取県の東部地区は、その昔、因幡とよばれる国があり、古くから和紙作りが盛んでした。
記録が残るものでは奈良時代に朝廷へ献上された記録が残っているそうです。現在でもその技を伝承しているのが青谷・佐治の二つの地域にあります。
ギャラリーカフェふくは、2021年より佐治にある紙漉き「かみんぐさじ」との交流から、アーティストへの素材として因州和紙を紹介する取組を始めました。本展ではそこからうまれた作品と和紙の製品をご紹介、販売します。
大阪を拠点に活動する画家 岩瀬ゆかさんは、洋紙や布、クライアントの様々な持ち物や空間の壁面にペインティングをするアーティストで、年間多くの展覧会を各地でされています。そんな岩瀬さんに、和紙についての印象を聞いたところ「興味はあったけど、どこから入っていいかわからない」というお話でした。そこからギャラリーカフェふくを通し、まずは先入観なく素材として出会ってみませんかと、取り組んだのが昨年11月の展覧会「岩瀬ゆか 個展 - through - 」でした。会期中にはライブペインティングがあり、音楽にあわせて大きな和紙に向かい、若桜の山すそからお借りした木の枝なども使って、のびのびと表現された作品が出来上がりました。会期中に展示された作品の一部を再び展示します。
また兵庫県を拠点に活動する剪紙絵作家 谷田有似さんと、はじめての人も取り組みやすいシンプルな手順で作る「鳥取モチーフの剪紙キット」の制作を始めました。谷田さんの作品の特徴的な色鮮やかさは、手染めによるものですが、今回は和紙の染め紙にこだわり「鳥取砂丘・二十世紀梨・大山と星空」をテーマに3種類の染め紙を工房に依頼し、作り方と材料と剪紙にかかせないハサミをセットにしたキットを作成しました。
WASHI WASHI 展では、このキットをご紹介と販売をします。
当店を運営する、ひやまちさとが取り組む版画作品にも、和紙を用いたものがあります。和紙のもつ繊細さを活かしながら作品をのせるには、ペインティングよりも版画を選び、少しずつ作品に因州和紙を取り入れています。
本展に合わせて、かみんぐさじのオリジナルプロダクトや、谷田有似さんと作った剪紙キットを販売します。また、期間中のラッピングには因州和紙でお包みしたいと思います。
この手触り、あたたかみ、自然の繊維とそれと向き合ってきた人たちの長い年月を、
そっと感じていただければ幸いです。
谷田有似と制作した鳥取モチーフの剪紙キット
剪紙でつくった二十世紀梨
岩瀬ゆか
ひやまちさと