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  • LTCスペース | 東京都
  • 連摺り水晶100年記念展

  • 2022/2/17(Thu)〜5/31(Tue) 終了

展覧会の見どころ

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◎アクセサリー、水晶、工芸品、職人技に興味がある人必見です!
今回は東京スカイツリーのすぐ近く、押上にある小さなアートスペース、“LTCスペース”で開催中の企画展のご案内です。
タイトルは「連摺り水晶百年記念展」。100年もの間(大正10年~)人知れず継承されてきた、日本の研磨職人が生み出した「独自の水晶カット技術」に光を当て、その技法の解説と背景、希少な作品群を紹介しています。超小規模な展示ですが、業界の人でも知る人が少ないレアな世界をご覧いただけます。SNSでもぜひどうぞ。 ◆ https://twitter.com/ltc_space
匠の手わざによる美しいカット水晶玉の作品世界を、ぜひ、ご覧ください。
頑張って行こう、日本の技! (~5月31日まで)


奥山達彦

展覧会内容

概略 :今から調度100年前の大正10年(1921年)、日本の職人によって発明され
た「連摺り」と呼ばれる水晶をカットする特殊な手磨き技法が生み出されました。 当時、
欧米の貴婦人に絶大な人気のあった水晶の首飾り。日本でもそれは製作されていました。
しかし、いかに粒ぞろいに輝く玉を安定して作れるか?という大きな課題がありました。
そのような中、それに挑んだ日本のある研磨職人が、画期的なカット技法を生み出しました。
それが「連摺り」と呼ばれる技法です。研磨は手の感覚だけが頼りです。それまでは一粒ず
つを磨いていく事が当たり前だったという発想を覆して、水晶を連装して一度に複数個を
いっしょにカットしていく驚異の技を編み出したのです。その技術によってメイドインジ
ャパンの水晶の首飾りは、高品質のバラエティに富んだ種類のカットデザインが考案され
ていき、品質の安定したものを供給することに大きく貢献していきます。それらの輝きと粒
ぞろいの美しさは、欧米から大きく称賛され、特別な評価を得て「FUJIYAMA CRYSTAL」
という呼び名までつけられたほどでした。
しかし、様々な理由から繁栄は長くは続かず、その後、水晶産業は衰退します。それととも
に、忘れ去られたかに見えたこの技は、実は、細々とですが100年間もの時間を受け継が
れて、現在でも研磨できる職人さんがほんの僅かですが存在しているのです。
「連摺り」の発明から100年の時間が経ちました。100年間何かが受け継がれる、、、そ
れだけでもかなり貴重で凄いことだと思います。 とても小さな展示会ではありますが、こ
れを機に、ほとんど知られていない背景をここにご紹介し、実物をご覧いただくことで、日
本の職人さんたちの工夫の力と、匠としての仕事ぶり、日本らしいデザインを再認識し、素
晴らしさに新たに気が付かれたそこに、新しいファンが少しでもできることを願いたいと
思います。

◆展示内容
1:メイン展示;首飾り、腕輪などを中心に、カット水晶の実物を2つの木製のディスプレイケースに展示しています。1つにはこの展示会のために新たに製作した「連摺り標本」を。もう一つにはアクセサリーとなった作品を。途中で入れ替えを行います。
2:若い人にも興味を持ってもらいたいことから、3枚の A2 サイズのイラストポスターを制作しています。若い女性が展示のブレスやネックレスを身に着けているイメージイラストです。
3:動画: 制作風景をまとめた動画です。会場だけで見ることのっ出来る、貴重な制作風景です。
4:案内パネル:ごあいさつ、制作現場の風景やカットの紹介、背景と技法などを紹介。今回の概要をご覧いただくことができます。

*極小な展示ですが、何卒、よろしくお願いいたします。

  • 告知ポスター

  • 展示風景

  • 展示風景イラスト&カット水晶作品

  • 展示作品アクセサリー①

基本情報/アクセス

展覧会名
連摺り水晶100年記念展
会期
2022/2/17(Thu)〜5/31(Tue)
会場
LTCスペース
住所
〒130-0002 東京都墨田区業平3-8-1 ミヤコビル1F ラブタイムカフェ内
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