
- ヘルツアートラボ | 東京都
宝島-upaya- 山嵜雷蔵 個展
- 2022/4/19(Tue)〜5/8(Sun) 終了
若手の日本画作家の中でも異彩を放つ山嵜雷蔵。
本展覧会に向けて、会場現地で2ヶ月間滞在制作を行いました。
そこで描かれた5mを超える新作《宝島-upaya-》を公開します。
また、2019年まで継続して描かれてきた「earthbound」シリーズから100号の作品《earthbound#3》が出品され、新作《宝島-upaya-》との対比が見られます。
会期中は、作り手に寄り添うマテリアルのプロ・小島暁夫氏や、国際展のキュレーターも務める中野仁詞氏をゲストとして招いたクロストークや、作家が直接講師を務める日本画ワークショップが開催されます。
GWをまたぐ本展示・本イベントの機会に、ぜひご来場いただければ幸いです。
山嵜雷蔵 個展
宝島 -upaya-
Raizo Yamasaki TAKARAJIMA -upaya-
2022年4月19日(火)−5月8日(日)
13:00〜19:00
月曜休廊
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展覧会ステートメント
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「宝島とは夢であり、方便だ。人は縛られているが故に、宝島を求めずにはいられない。」 (山嵜雷蔵)
山嵜は近年一貫して巨大な岩石島をモチーフとして描いて来た。前シリーズ《earth bound》では「日常の重力」とでも呼ぶような、社会的・肉体的に大地に縛られている矮小な人間の様を諦念的な視点で示した。しかし此度画面に出現した岩石島を、山嵜は「宝島」と名付け、未知の可能性が秘匿された希望の島として示した。「僕たちは今ここに立つ理由や、自身の歩みに行き先を欲するが故に、夢や希望、可能性の象徴として宝島を必要とする。いや、せざるを得ない。なぜなら宝島がないと僕たちは窒息するから。」山嵜のこの言葉からは、自身を縛る「日常の重力」と、夢や願いといった「不確定な可能性」がメビウスの輪のように繋がるトポロジカルな思想が窺える。
今展示では、前シリーズ《earth bound》で示されてきたいわば「日常の重力」と、新シリーズ《宝島》に託された「夢や願いの必要性」とを並置することで、日常における複数の位相と、それを行き来しながらなんとしてでも生きようとする人間の有様を浮かび上がらせる。観る者は、「宝島」と名付けられたある種の「方便(=Upaya)」に導かれながら、比喩としての宝島が表さんとするものの正体、あるいは、宝島を見つめる自身が立つ大地そのものについて、想像を巡らすことだろう。
【山嵜雷蔵】1991長崎県生まれ。2014多摩美術大学絵画学科日本画専攻 卒業。2016多摩美術大学大学院絵画専攻日本画研究領域 修了。2020多摩美術大学日本画研究室助手。2014「第6回トリエンナーレ豊橋」入選。2016「Dojima River Awards 2016」入選。2019「第8回 Artist Group-風-大作公募展」入賞。
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CROSS TALK
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4/23(土)17:00〜18:00
「画材から読み解くアーティスト思考」
画材のプロ×作家のクロストーク。
思考と意見交換を通して、画材という垣根を超えた表現の真意を探る。
入場無料(投げ銭制)
登壇者
・作家:山嵜雷蔵
・ゲスト:小島暁夫(株式会社小島美術代表取締役)
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WORKSHOP(予約制)
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4/29(金・祝)10:00〜12:00(2時間)
「日本画体験! 自分だけの宝石/宝島」
独特な組み合わせ【石膏地×岩絵具】山嵜雷蔵流の日本画を体験しましょう!
参加費(材料費込み):18歳以上:3,000円(税込)、18歳未満:2,000円(税込)
講師:山嵜雷蔵
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CROSS TALK
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5/7 (土) 16:00〜18:00
「夢と宝島」
ゲスト:中野仁詞(公益財団法人神奈川芸術文化財団/キュレーター)
作家:山嵜雷蔵
国際展でも活躍する日本を代表するキュレーター、中野仁詞氏をゲストに、気鋭の若手作家・山嵜雷蔵の作品世界を「夢」というキーワードから探求していきます。
入場無料(投げ銭制)
主催/会場:ヘルツアートラボ
〒153-0061 東京都目黒区中目黒4-4-2
hertz.art.lab@gmail.com Tel:03-6303-1891
https://hertz-art-lab.weebly.com
イベント①
「画材から読み解く日本画思考」
4/23(土)17:00〜18:00
ゲスト:小島暁夫(株式会社小島美術代表取締役)
イベント②
「日本画体験!自分だけの宝石/宝島」
4/29(金・祝)10:00〜12:00
イベント③
「夢と宝島」キュレータートーク
5/7(土)16:00〜18:00
ゲスト:中野仁詞(公益財団法人神奈川芸術文化財団)
山嵜雷蔵《宝島#Ⅲ》
2021年、F100号