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  • 太郎平画廊 | 東京都
  • ささきなつみ展「土(ど)は外(そと)へ」

  • 2023/6/3(Sat)〜6/24(Sat) 終了

展覧会の見どころ

東京日本橋本町の太郎平画廊では、6 月 2 日(金)から 24 日(土)まで、ささきなつみによる個展「土(ど)は外(そと)へ」を開催いたします。

「ささきなつみ」は、今年3月に東北芸術大学大学院修士課程を修了したばかりの若手アーティストでありながら、早くも「トリエンナーレ豊橋」にて「星野眞吾賞」を受賞するなどの実績を重ねています。かつてより「別の生き物としてありたい」という欲求があり、日本画の手法でウサギのような長い耳をもった自画像を描き始めました。やがて、人間のあり方は
想像上の異星人のように様ざまであってもよいのではないかと考えるようになり、「リンジン」というシリーズをスタートしました。動植物や虫の特徴と人体が融合した未知の生物「リンジン」を皮革の上に描写するほか、「リンジン」が使っていたと想定したテラコッタ粘土によるユーモラスな作品、「リンジン」の研究者である N 氏による手記や実験道具などをモチー
フとした作品も作り、壮大な「リンジン」によるストーリーを展開しています。


【今回の展覧会に至るストーリー(ささきなつみ 作)】
「ささきなつみ氏」は奇妙な複数の痕跡を発見しました。それらは、未知生物による創作物であることが研究者「N 氏」の記録によってわかったのです。「N 氏」はこの未知生物について、「全身青緑色で長い耳のような器官があり、体長3.3m の人型をしている」と説明しており、「リンジン」と名付けていました。さらに調査を進めると、発見されたその痕跡は過去に「N 氏」が発掘したものであり、また「N 氏」はリンジンに遭遇した唯一の人物であることが判明したのです。現在、「N 氏」の詳しい経歴や所在は判っていません。しかし目下、「ささきなつみ氏」によってリンジンの探求は継続されているのです。


【今回の展覧会について】
今回は上記の物語を前提とし、「リンジン」が土に特別な感情を抱いていたというストーリーから触発されて「ささきなつみ氏」(「リンジン」と N 氏の軌跡をたどる人物でありアーティスト本人)が制作した作品を展示いたします。土に惹かれていた「リンジン」に思いを馳せながら、「土のなか」に着目して作った作品の数々です。

「生物としての人間の在り方の開放」を目指し、ユニークでありながらも丁寧に表現された作品をぜひ、ご覧ください。

太郎平画廊

展覧会内容

ささきなつみ展「土(ど)は外(そと)へ」
会期: 2023 年 6 月 2 日(金)〜 6 月 24 日(土)
開廊: 水・木・金・土曜日  12 時〜19 時

【「ささきなつみ」について】
1999 岩手県生まれ
2021 東北芸術工科大学芸術学部美術科日本画コース卒業
2023 東北芸術工科大学大学院芸術文化専攻複合芸術研究領域修士課程修了
クマ財団第 6 期生

主な展覧会
2019 「山形県総合美術展」 (山形美術館他/山形)
2020 「岩手芸術祭美術展」 (岩手県民会館展示室/岩手)
2021 「アートフェスタいわて」 (岩手県立美術館/岩手)
東北芸術工科大学卒業・修了制作展 (東北芸術工科大学/山形)
「アマダレ 2021 北澤知佳・ささきなつみ・琢磨香織」展 (画廊翠巒/群馬)
「第8回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」(豊橋市美術博物館/愛知)
2023 東北芸術工科大学修了制作展(東北芸術工科大学/山形)
KUMA experiment vol.9『pneuma–息衝く』(クマ財団ギャラリー/東京)

受賞歴
2019 山形県総合美術展 奨励賞
2020 岩手芸術祭美術展 日本画部門芸術祭賞
2021 東北芸術工科大学卒業・修了制作展 優秀賞
2021 第 8 回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞
2023 東北芸術工科大学修了展 優秀賞(東北芸術工科大学/山形)

  • 「寄と派の生」
    和紙、染料、顔料

  • 「ひら」
    皮、染料、布用絵具

  • 東北芸術工科大学修了制作展 優秀賞受賞作品
    「リンジンの標本I−土(ど)」
    皮、染料、絵具

  • 東北芸術工科大学修了制作展 優秀賞受賞作品
    「リンジンの標本III−開(かい)」
    皮、染料、絵具

基本情報/アクセス

展覧会名
ささきなつみ展「土(ど)は外(そと)へ」
会期
2023/6/3(Sat)〜6/24(Sat)
会場
太郎平画廊
住所
〒103-0023 東京都中央区日本橋本町1-7-12 太郎平ビル
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