- ギャラリー・フィールド | 東京都
小さな記憶は恒星間航行の夢をみる
- 2024/2/22(Thu)〜3/3(Sun) 終了
この世に存在するあらゆる物には、その”モノ”が存在した時代、歴史、そして人々の生活や記憶が刻まれていると考えています。
人類は自分たちの知恵、経験、教訓、そして自分が存在した記憶を残すために言葉を産み出し、文字を発明し、本を作り、そして多くの人に広めるために印刷技術を発明し、紙も保存だけでなく、安価かつ大量生産できるよう進化させ、そして新聞として日々の情報を伝えていきました。
私は過去の記憶を、モチーフが存在した当時の資料(印刷媒体)をもとに、今まで形がなかったものを”実体化”させ、目に見えないものとして存在していただけの記憶を”記録”として残すことに意味があると考えています。
当時存在した物を表面に刻み付けることで、その時代の空気、リアリティを表現でき、ただの記録資料というだけでなく、その記憶の存在自体をリアルに感じることができ、その時代、出来事を考えるきっかけを作ることができると思っています。
そしてこれは未来へ向け記録を残していくのと同時に、過去の記憶を新たに垣間見ることができる瞬間であるのです。
足立篤史
人類の宇宙への夢は小説の夢物語から始まり、それは小さなモデルロケットに姿を変え、さらに時代の流れと共にロケットは兵器としての変化を遂げ、そしてまた新たに空の上を目指す「未来」となり、時代と共に様々な夢、そして野望へと姿を変えてきました。
その記憶の姿を具現化する上で、助けとなるのが「文字」、そして文字によって作られた「記録物」です。
これらは、後世に自分たちの歴史・生きた証を残すために人類が産み出した発明品と言えます。
私は「文字」「記録物」を活用し、そしてそれ自体の「形」の構成により、人類の記憶にある「夢」の姿を構築します。"
このロケットは、「暗い過去の象徴」でもあると同時に「人類が生み出した夢と希望」、そして「欲望を実体化させた存在」でもあるのです。