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- SHUTL | 東京都
伝統のメタボリズム〜見立て〜
- 2024/2/23(Fri)〜3/17(Sun) 終了
本展では、芸術の分野における「見立て」という表現手法に着目する。
「見立て」とは対象をそのまま描くのではなく、他のものになぞらえて表現する手法であり、日本の様々な芸術様式でこの技法が用いられている。扇子や手拭いを用いて様々な設定やシーンを表す落語や、石や木など自然物を置くことでそこにあるはずのない情景を想像する日本庭園における水石、盆栽などもその一例である。
本来それでないものを、違う素材や手法、語彙などを用いて本物の代用として表現する行為は、日本人にとってはとても親しみがあり、無意識で「見立て」ていることすらあるのではないだろうか。
そして近代の芸術表現においては、風景や心象などを絵画技法で表現する抽象表現や、空間全体をコンセプトによって見立てるインスタレーションなど芸術の批評的視点の発展に従って多岐にわたる表現に用いられている。
「見立て」は常に伝統的な表現手法として受け継がれながら、その時代の価値観の流入により変容し続け、今ではより自由に取り入れられている。まさに時代に応じて新陳代謝が行われてきた技術である。
本展ではそうした「見立て」の手法を用いて自らの表現を行うアーティストやクリエイターたちを選出した。鑑賞者は彼・彼女らの作品から現在形の「見立て」を発見し、鑑賞者自身の想像の余白と可能性に気づくことになるだろう。
【展覧会企画】
SHUTLオープニング展示シリーズ 第3期「伝統のメタボリズム〜見立て〜」
期間:2024年2月23日(金・祝)~3月17日(日)
時間:13:00-19:00
OPEN:月・木・金・土・日・祝
CLOSE:火・水
※施設メンテナンス等で臨時休廊することがあります
出展作家:
石場文子 | Ayako Ishiba
勝木杏吏 | Anri Katsuki
倉知朋之介 | Tomonosuke Kurachi
佐貫絢郁 | Ayaka Sanuki
松井照太 | Shota Matsui
入場料:無料
会場:SHUTL
〒104-0045 東京都中央区築地4-1-8
東京メトロ「東銀座駅」5出口・徒歩3分
東京メトロ「築地駅」2出口・徒歩4分
主催:松竹株式会社
共催:株式会社マガザン
キービジュアルデザイン:三重野龍 @mienoryu
作品販売について
展覧会とオンライン(OIL by 美術手帖)にて作品の閲覧・ご購入が可能となります。
※オンライン(OIL by 美術手帖)は3月1日(金)19:00より販売開始予定です。
※作品や展覧会についてのお問い合わせは、WEBのお問い合わせフォーム又はDMにて。
【伝統のメタボリズム展 ステートメント】
「未来のオーセンティック」を体現するスペース「SHUTL」は、本展を皮切りに伝統と現代を新たに接続する方法を生み出し、新陳代謝を促進する表現を紹介していく。
「伝統」という概念は、すでにそこに存在しているかのように捉えられがちであるが、現在進行形で生み出され、更新され続けていると言えるのではないだろうか。
この「伝統のメタボリズム」展では、「伝統」が「コミュニケーション」によって成立しているということに着目したい。ここにおけるコミュニケーションとは、情報や文化の伝達と、それらを媒介にした異なる世代間の交流によって、伝統に対する価値観が常に時代と共に更新されるプロセスを指す。
時代ごとに特有の文化活動や社会に対する意識は、絵画や彫刻などの美術作品や、文字で記した書物などを通じて後世へ残されていく。そして人々がそれらを時代を越えて記憶し、継承するとき、必ずそこには「コミュニケーション」が生まれ、その時代における価値観が流入する。こうして伝統は変容し、更新され、新陳代謝し続けているのである。
そして「伝統」が「コミュニケーション」によって更新されるプロセスを、「記憶」「継承」「変容」という3つの要素から紐解いてみたい。
(1)記憶
過去の出来事に対する認識、信念、行事、習慣、技術などの集積
(2)継承
一定の集団や地域、文化的コミュニティなどのアイデンティティ形成において受け継がれる事柄と継ぐための行為
(3)変容
その時代における価値観が流入し、既存の価値観が残りながらも更新されている状態
本展では、この3つの要素を軸に、「コミュニケーション」によって伝統が更新されるということについて、アートやクリエイティブの側面から「言葉と文字」、「様式の変容」、「見立て」という3部作にわたる展示シリーズとして紹介する。
【 展示シリーズ第3期「伝統のメタボリズム〜見立て〜」】
「伝統のメタボリズム〜見立て〜」展では、芸術の分野における「見立て」という表現手法に着目する。
「見立て」とは対象をそのまま描くのではなく、他のものになぞらえて表現する手法であり、日本の様々な芸術様式でこの技法が用いられている。扇子や手拭いを用いて様々な設定やシーンを表す落語や、石や木など自然物を置くことでそこにあるはずのない情景を想像する日本庭園における水石、盆栽などもその一例である。
本来それでないものを、違う素材や手法、語彙などを用いて本物の代用として表現する行為は、日本人にとってはとても親しみがあり、無意識で「見立て」ていることすらあるのではないだろうか。
そして近代の芸術表現においては、風景や心象などを絵画技法で表現する抽象表現や、空間全体をコンセプトによって見立てるインスタレーションなど芸術の批評的視点の発展に従って多岐にわたる表現に用いられている。
「見立て」は常に伝統的な表現手法として受け継がれながら、その時代の価値観の流入により変容し続け、今ではより自由に取り入れられている。まさに時代に応じて新陳代謝が行われてきた技術である。
本展ではそうした「見立て」の手法を用いて自らの表現を行うアーティストやクリエイターたちを選出した。鑑賞者は彼・彼女らの作品から現在形の「見立て」を発見し、鑑賞者自身の想像の余白と可能性に気づくことになるだろう。
【WEBサイトはこちら】
https://shutl.shochiku.co.jp