- 東京交通会館 ギャラリー玻瑠 | 東京都
中山道のリアル
- 2024/2/25(Sun)〜3/2(Sat) 終了
5年かけて中山道を完歩しました。街道歩きというのは、基本的に何事も起こりません。均質化した日本の風土ではどこも同じような風景が続きます。
しかしそんな旅でも心にひっかかる風景があり、多くはdeja vu(既視感)をともないます。
今回の水彩画は、初めての土地でも「いつか見た」気がした風景を描きました。名所旧跡ではない、なんでもない風景、リアルな中山道をご覧ください
発表するあてもなく、ちみちみと描いた中山道の風景画。広重、英泉の「木曽海道六十九次」にならって、70枚仕上げようかと思いましたが、30枚描いたところで描くべき題材が見つからず放っておきました。しかし偶然にも昨年(2023年)、都立美術館で発表する幸運に恵まれ、多くの人に見てもらい、感想をいただきました。そして今回はギャラリー玻瑠で展示できることになりました。どうぞ気軽な気持ちで足を運んでくださるとうれしいです。
メインの仕事は本の編集です。そのせいか、私の場合、絵だけではライフワークは完結せず、それにともなうストーリーが文章として加わると、ひとつ完結する気がします。
そういうわけで、会期中、自費出版書籍『中山道のリアル〜エッセイのある水彩画集〜』もご用意します。手にとって眺めていただければと思います。
愛知川宿 雨上がり
宮ノ越宿 火の見櫓
武佐駅 初夏
本庄宿 一日の終わり