自分の写真を見ている時、ふと知らない世界が写っているように錯覚することがある。
人間は普段、3次元までを知覚しているけれど、
一説では、4次元は3次元に時間の概念を足した次元と言われている。
写真は、撮影時も光量や幕速、被写体の速度などを気にする必要があり、時間と密接に関係しているメディアだ。また、プリント(今ではデータも)は長い時間を超えていけることから、より多次元的なモノのように思えてならない。
撮ること・見ることを通じて、普段知覚している以上の次元を無意識に垣間見ているのではないか? それが、知らない世界を見ている感覚を呼び起こしているように思う。
僕はこの奇妙な感覚、そして写った世界を「写真次元」と呼ぶことにした。
「写真次元」をもっと見てみたい。形に残してみたい。
そんな好奇心が現れている作品群を、今回はチョイスした。
【展示案内】
西山 廉 「写真次元」
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・場所:Place M
・開催日時:2024年5月20日(月)〜2024年5月26日(日)
・時間:12時〜19時
※会期中無休
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【作家プロフィール】
西山 廉(にしやま れん)
1995年宮城県生まれ東京育ち。法政大学人間環境学部卒業。
カメラマンの父の影響で、大学卒業後に写真を始める。2022年から新宿Place Mのワークショップ「夜の写真学校」にて写真家・瀬戸正人氏に師事。SF映画が好きなことから、多次元の世界や時間の概念に興味を持つ。「写真というメディアの特性を活かし、異次元を垣間見る」ことをテーマに制作を行なっている。