- 文京区シビックセンターアカデミー展示室1A | 東京都
into the Heaven
- 2024/12/23(Mon)〜12/28(Sat) 開催前
ポーランドに点在するナチスによる「ユダヤ人」絶滅収容所5箇所の現在と、アウシュビッツ収容所跡で撮影した平和な時代のユダヤ人の姿から構成された45点余の写真で構成しました。あえて「残酷」なシーンの写真は省き、全て構成されたものを撮影し厳選しました。
現実の世界は創造のそれよりもはるかに過酷であることと、平和に暮らしていた普通のひとびとが「ひと」の心の中にひそむ負の感情により組織だって殺害されていく事実を、見ていただきたいと思いました。
ユダヤ人とジプシーなどを殺害することを前提にしてナチスにより作られた「絶滅収容所」は現在のポーランドに、トレブリンカ、マイダネク、ソビブル、べうジェッツ、へうムノと5箇所に点在します。全て隠蔽を目的に人里から離れた場所に建設されていました。当初は「特別行動班」による銃殺で殺害しましたが、増え続けるユダヤ人移送と殺害者自身の精神的負担により、大量殺人を行うことのできる施設を被占領地域(ポーランド)に変えていきました。
写真構成は、オランダに暮らしていたユダヤ人の結婚式の様子からはじまり、建造された年月日順に5箇所の収容所の現在を配置します。アウシュビッツ、マイダネクのように現在もある程度残っているものもありますが、その他は戦争犯罪告発を恐れたナチスによって破壊されたものもあります。ただありのままに現在の姿で構成しました。写真を見ていただいて何かを感じていただければ意義あるものと思います。
プロフィールは滝浦哲、東京都文京区出身、上智大学英文学科卒、1986西ドイツ、ミュンヘン、フランス、パリでカメラマンアシスタント、1987よりフリーランス、雑誌、広告などで人物写真を撮影して今日に至ります。
ありし日のひとびと
マイダネクのガス室
マイダネクの空
赤く塗られたユダヤ女生徒