- 京都市河原町塩小路下ル広場 | 京都府
《EREHWON〜いまここにありどこにもない場所》
- 2021/11/27(Sat)〜12/19(Sun) 終了
今回の作品名《EREHWON》はNOWHEREの文字を反対から並べた造語で、「いま・ここ」にありつつ「どこにもない」他なる場所を指す。その中に入ると音と光が消え、感じるのは呼吸と心臓の鼓動だけ。《EREHWON》には音の反響がないため、いわば感覚を背後から支える土台が変化する。距離や方向感覚のフレームが歪み、自身を空間や時間に定位しにくくもする。この不思議な装置を大学移転に向けた大規模工事が進む崇仁地域の河原町広場に置いてみる。そのときグローバルに広がる現実原則の時景に、もしかしたら他なる場としての小さな穴が開き、そこから、忘れかけていた音、黙して語らぬ他者の声が響くことになるかもしれない。
プログラムディレクター|高橋悟(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)
展示概要
「聞こえないを聴く・見えないを視る 〜CASE-3:霧の街のポリフォニー」では、京都市・崇仁地域にて、京都市立芸術大学の移転工事の現場を背景にした実験展示《EREHWON〜いまここにありどこにもない場所》を開催します。
会期|2021年11月27日(土)–12月19日(日)
開催時間|13:00–17:30
定休日|月・金曜日
入場無料・申込不要
会場|河原町塩小路下ル広場(河原町通りとJRの線路がぶつかる北側の広場)
ウェブサイト|https://liquid-kcua.jp/erehwon
作家プロフィール
髙橋悟(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)
「生存の技法」という視点からアートを捉え直し、領域横断的な制作や研究プロジェクトを国内外の機関で展開している。主な展覧会に「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭」(京都市美術館、京都、2015)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」(横浜美術館、神奈川、2014)、「生存のエシックス」(京都国立近代美術館、京都、2010)などがある。
倉智敬子(美術家)
平面・オブジェ・インスタレーションを駆使しナラティブな場の可能性を探求する。主な展覧会に、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭」(京都市美術館、京都、2015) 、「Chatter Box: ヒトの鳴き声」(MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY、京都、2012)、「NOWHERE/Vale of Paradise」(サンチアゴ・チリ、2006)などがある。
完成予想図
京都市立芸術大学移転による大規模工事が進む様子(GoogleMap)
市電運行当時の開催場所付近の様子(柳原銀行記念資料館撮影可能資料)
倉智敬子+高橋悟《装飾と犯罪――Sense/Common》2015 「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」京都市美術館会場での展示風景